お菓子作りにおすすめの抹茶パウダーは?基本知識と人気の抹茶4種を比較
豊かな香りと、苦みの中にもほのかな甘さを感じる深い味わいの抹茶。今や抹茶は世界中で愛され、飲み物だけでなく、パンやお菓子、料理の素材としても幅広く利用されています。ここでは、お菓子作りに最適な抹茶パウダーを選ぶために知っておきたい基本の知識と、人気の抹茶4種の違いについてご紹介します。抹茶選びに迷った際は、ぜひ参考にしてみてください。

豊かな香りと、苦みの中にもほのかな甘さを感じる深い味わいの抹茶。今や抹茶は世界中で愛され、飲み物だけでなく、パンやお菓子、料理の素材としても幅広く利用されています。ここでは、お菓子作りに最適な抹茶パウダーを選ぶために知っておきたい基本の知識と、人気の抹茶4種の違いについてご紹介します。抹茶選びに迷った際は、ぜひ参考にしてみてください。
緑茶とは、茶葉を発酵させずに製造した不発酵茶の総称で、日本で生産されるお茶の大部分が緑茶に分類されます。抹茶の原料となる碾茶(てんちゃ)も緑茶に含まれますが、一般的によく飲まれている煎茶などの緑茶とは、栽培方法や製法が異なります。煎茶は露天で育てられた茶葉を使用し、蒸した後に揉んでから乾燥させますが、碾茶は覆いをかけて日光を遮る覆下栽培で育てられた茶葉を使用し、蒸した後は揉まずに乾燥させます。その碾茶を茶臼で細かく挽いたものが抹茶です。
左:露天栽培 / 右:覆下栽培
抹茶の原料となる碾茶は、覆いをかけ日光を遮る覆下栽培で育てることによって、苦味のもととなるカテキンの増加が抑えられ、旨味成分であるテアニンを多く含むお茶になります。また、覆い香(おおいか)と呼ばれる抹茶特有の香りも覆下栽培の特徴です。
ひとくちに抹茶といっても、手ごろなものから高価なものまで、その価格の幅に驚いたことはありませんか。抹茶は、生産地や抹茶になるまでの手間のかけ方によって、色、香り、味に違いがあらわれ、グレードや価格に反映されます。
グレード | 高い | 低い |
色 | 鮮やかな美しい緑色 | 赤みがあったり、白っぽい緑色 |
香り | 覆い香が多い | 覆い香が少ない |
旨味 | 多い | 少ない |
渋み | 少ない | 多い |
用途 | 飲用(茶道用) | 食品加工用 |
抹茶は大きく分けて、茶道に使われる飲用の抹茶と食品加工用の抹茶に分けることができます。
茶道用に使われる飲用の抹茶は、上級品とされる旨みの強い「濃茶用」とやや苦みのある「薄茶用」に分けることができます。本来は飲用の抹茶ですが、本格的な抹茶スイーツには「薄茶用」が使われることもあります。
製菓製パンや飲料など、食品への加工を目的としてつくられた抹茶です。飲用の抹茶に比べると色、香りが薄く、苦みが強いのが特徴です。また、抹茶の退色を防ぐためにクロレラを添加したものもあります。
プロフーズで人気のある4種類の抹茶パウダーを比較してみました。
※マドレーヌには同量の抹茶を使用しています。
抹茶はとても繊細な素材のため、抹茶の色や香りを最大限にいかしたお菓子を作るためにはいくつかの注意が必要です。
抹茶は粒子が非常に細かく湿気を吸いやすいので、ダマになりやすい性質があります。抹茶にダマが残っていると他の材料とのなじみが悪く仕上がりにも影響が。作る前には、必ず茶漉しや目の細かいふるいでふるい、薄力粉などの粉類と合わせて使う場合は、まとめて一緒にふるいましょう。
抹茶は日光や蛍光灯の光によって退色することが知られていますが、抹茶を使ったお菓子も同様に退色します。鮮やかな緑色は、抹茶のお菓子の魅力のひとつ。退色する前に早めに味わいましょう。また、焼き菓子などを保存する場合は、遮光性のある袋や缶に入れると退色を遅らせることができます。
抹茶は、温度・湿度・光・臭気に弱く、取扱いに注意が必要です。開封前は品質保持のため、冷蔵庫での保存がおすすめ。使用する際には、温度変化による結露や湿気を防ぐため、常温に戻してから開封してください。また、開封後は必ず密封し、冷暗所で保存のうえお早めにご使用ください。