素材別の特徴と仕上がりについて
パウンドケーキ型の素材で何が変わる?
パウンドケーキは生地に熱が入ることで膨らむお菓子です。そのため、型の「熱伝導率」が膨らみや焼き色を左右します!さらに、保湿性の差によって、型ごとに得意な食感の傾向がわずかに異なります。 実際に焼き比べて、それぞれの素材の特徴と仕上がりの傾向をまとめました。
ステンレス型
しっとり食感で初心者でも焼きやすい!
ステンレス型はブリキ型に比べて熱伝導が弱い金属型です。そのため、ブリキ型と比べると膨らみや焼き色のつきやすさは劣るものの、安定して均一に加熱されるため十分綺麗に焼くことができます。また、焼き色は控えめで水分の蒸発が少ないので全体的にしっとり感が残りやすいのが特徴です。一般的なレシピではステンレス型を使用したものが多いため、レシピ通りの焼き時間で焼き上がりやすく初心者さんにもおすすめです。
ステンレス型の特徴
- ブリキに比べると熱伝導率が低く、穏やか。
- 軽くて扱いやすい。
- サビにくく、お手入れが楽。
- 使用の際は敷き紙が必要。
仕上がり・おすすめ用途
- 焼き色:〇
- 膨らみ:〇
- 食感:しっとり
- おすすめ用途:一般的なレシピに・初心者さんにも
ブリキ型
焼き色・膨らみが最高!
ブリキ型は、熱伝導率が非常によく頑丈なためプロの間でも愛用者が多い型です。生地に熱をスムーズに入れることができるので、よく膨らみ焼き色が綺麗につくことが特徴です。短時間で焼き色がつくので余分な水分を逃さず、しっとりした食感に仕上げることができます。また、表面の焼き色がしっかりつくので味に深みが出て、家庭でもお店のようなパウンドケーキを焼くことができます。
ブリキ型の特徴
- 熱伝導率が非常によい。
- 丈夫で変形しにくいが、重い。
- サビやすいため、お手入れには注意が必要。
- 使用の際は敷き紙が必要。
仕上がり・おすすめ用途
- 焼き色:◎
- 膨らみ:◎
- 食感:ふんわり
- おすすめ用途:本格派・こだわりたいとき
紙型
香ばしく、やや重めのずっしり食感!
紙型は柔らかいため、側面のサポート力が弱く、横に広がって高さが出にくい傾向があります。これを防ぎたい場合は、生地の入った紙型を金属型に入れて焼くのがおすすめです。熱伝導率は低いものの、水分が逃げやすいため焼き時間が短くすみ、香ばしさを出しやすいのも魅力です。膨らみにくく生地が密なぶん、食感はずっしりして食べ応えがあります。また、型のまま持ち運べるのでプレゼントにも最適。安価で数をそろえやすく、一度にたくさん焼けるため、家庭でもお店でも重宝される素材です。
紙型の特徴
- 金属型に比べて熱伝導率は低い。
- サイズや紙の厚さ、硬さが商品によって異なる。
- 使い捨てで、お手入れ不要。
- 安価で手に入りやすい。
- 敷き紙不要で、すぐ使用できる。
仕上がり・おすすめ用途
- 焼き色:◎
- 膨らみ:△(型に入れて補強すれば〇)
- 食感:ずっしり
- おすすめ用途:プレゼント・大量焼きに
バウンドケーキ型焼き比べ結果
|
ステンレス型 |
ブリキ型 |
紙型 |
焼き色 |
⚪︎ |
◎ |
◎ |
膨らみ |
⚪︎ |
◎ |
△ |
食感 |
しっとり |
ふんわり |
ずっしり |
素材別!
プロがおすすめするパウンドケーキ型
焼き比べた結果、見た目や食感が型の素材で変化することがわかりましたが、どれも美味しくできるという点は共通しています!その証拠に、ケーキ屋さんではオーナーの好みでブリキ・ステンレス・紙を使っている店がほとんどです。そこで、ここでは家庭でのパウンドケーキ作りに最適な型を素材ごとにご紹介します!
ステンレス型|ステンパウンドケーキ型 小
軽くて錆びにくいことから、家庭でのお菓子作りで一番ポピュラーなステンレス型。気楽に扱えるので日常的にお菓子を焼く人にとって使いやすい素材です♪その中でも「ステンパウンドケーキ型 小」は台形タイプで生地が入れやすいので製作過程もストレスフリー。火の通りも安定しているので、初めてでも綺麗なパウンドケーキを焼くことができます!
ステンパウンドケーキ型 小
- 材質 ステンレス
- サイズ 約175(160)×80(70)×H60mm
- 容量 約750cc
- 製造国 日本
\おすすめ/ ブリキ型|プロフーズ ブリキオリジナル型160
ブリキ型は錆びやすいので水分厳禁など扱い方に注意が必要ですが、丈夫で歪みや凹みが生じにくいことから長く愛用することができます。「プロフーズ ブリキパウンド型」はプロフーズでしか手に入らないスタイリッシュな垂直タイプ。一枚の板から職人が手作業で作っているので、焼きムラが少なく角のエッジが美しいことが特徴です。
プロフーズ ブリキオリジナル型160
- 材質 板部:ブリキ(板厚0.6mm)、ワイヤー部:スチール
- サイズ 約158×68×H75mm
- 容量 約800cc
- 製造国 日本
紙型|伊藤景 新パウンド175PP
紙型の最大の魅力は「使い捨て可能」なこと。敷き紙を切ったり入れたりする準備や、後片付けでのお手入れも不要なので作業時間が短いのも魅力!デメリットは商品ごとに内側の加工や側面のサポート力が違うことですが、とにかく楽に綺麗に焼きたいという人には「新パウンド175PP」がおすすめです。シャンデリア柄がポイントで、カットする際に開けやすいのが特徴です。
伊藤景 新パウンド175PP
- 材質 耐熱紙
- サイズ 約190(175)×85(65)×H45mm
- 容量 約610cc
まとめ
型の違いを知って、もっと理想のパウンドケーキに
型の素材を変えるだけで、同じレシピでも驚くほど焼き上がりが変わります!目的に応じて最適な型を選ぶことで、味わいだけでなく見た目にも差が出るのがパウンドケーキの面白いところ。ぜひ、お気に入りの型を見つけて日々のお菓子作りに活かしてみてくださいね♪