スポンジ向け薄力粉
今回使用したのは:スーパーバイオレット
ソフトで口溶けの良いスポンジ生地などを焼きたいときに使うと、格別の美味しさに。たんぱく質含有量が非常に少なく、ふんわり系の生地が得意ですが、クッキーやパウンドケーキなどお菓子全般に使用できます。
薄力粉
今回使用したのは:フラワー
言わずと知れた定番の薄力粉。お菓子や天ぷら、うどんまで幅広く使用できます。レシピ数も多く、初心者でも使いやすいのが特徴です。
準強力粉
今回使用したのは:リスドオル
おもにフランスパンなどのハードパンを焼くために使用され、「パリッ、もちっ」とした食感を出すことができます。お菓子ではクッキーやバターケーキなど、小麦の風味を強調したいときにおすすめです。
強力粉
今回使用したのは:春よ恋100%
おもにパン作りに使われる国産小麦粉。国産の中でも扱いやすく、ベイカーの間では定番の粉です。お菓子では生地の食感を強めたいときに、薄力粉とブレンドして使うこともあります。
小麦粉の種類とグルテンの関係
小麦粉は種類ごとにたんぱく質の含有量が異なり、今回使用する粉では、スポンジ向け薄力粉→薄力粉→準強力粉→強力粉の順に多くなっていきます。このたんぱく質は水分と結びつくことで「グルテン」を形成し、その強さによって生地の粘度が変化します。また、焼き上がりの弾力や膨らみにも大きく影響します。
たんぱく質が少ないほどグルテンは弱く、ふんわりと軽い生地になり、多いほどグルテンは強く、弾力のある生地になります。この違いがシフォンケーキにどのような影響を与えるのでしょうか。
4種の小麦粉でシフォンケーキ焼き比べ
今回の焼き比べでは、小麦粉の種類以外の条件(配合・焼き時間・メレンゲの状態など)はすべて揃えて検証を行いました。
膨らみ
すべての粉で膨らみに差は見られませんでした。焼く前は、グルテンの強い準強力粉と強力粉は膨らみにくいと予想しましたが、薄力粉と全く同じ結果となりました。このことから膨らみ方は、小麦粉の種類よりもメレンゲなど別の要素に左右されていると考えられます。
キメの細かさ
断面を見てみると、気泡はすべて同じような大きさです。キメの細かさにも小麦粉は大きく影響しないことが分かりました。
食感と味
手で触ったところ、どれも同じくらいフワフワで柔らかいのですが、食べてみると少し印象が変わります。スポンジ向け薄力粉と薄力粉は、とても柔らかくなめらかで、すっと消えるような口溶けです。準強力粉と強力粉は、柔らかくも弾力があり歯切れも良く感じます。また、ごくわずかな差ですが、薄力粉に比べてかむ回数が増える準強力粉と強力粉の方が味も強く感じました。
結論|小麦粉の違いはあまり影響しない
4種の小麦粉は、グルテン量が大きく異なるにもかかわらず、なぜ違いが少なかったのでしょうか。
それは、シフォンケーキは生地全体に対して小麦粉の割合が少なく、さらにメレンゲによる気泡が主体になる構造のため、グルテン量の違いが仕上がりに現れにくいからと考えられます。
おすすめの使い分け
大きな差は出ませんが、小さな違いにこだわることで、より美味しくシフォンケーキを作ることができます。例えば、生地単体で食べるシンプルなものには、口溶けの良いスポンジ向け薄力粉や薄力粉を。クリームをたっぷりつけて食べるものには、生地の存在感がしっかり感じられる準強力粉や強力粉がおすすめです。また、抹茶やココアなど生地が締まりやすいフレーバーにはグルテンがでにくいスポンジ向け薄力粉・薄力粉。具材を入れる場合は、沈み防止のためにグルテンがでやすい準強力粉・強力粉を使うなど工夫して選ぶと失敗を減らすことができます。
まとめ
今回の検証で、シフォンケーキに使う小麦粉は代用が可能で、好みに合わせて自由に選べることが分かりました。ただし、レシピによっては小麦粉の量が多かったり、影響が出やすいものもあるため、粉を変える際はまず基本のレシピで試してみることをおすすめします。この記事を参考に、ぜひ理想のオリジナルシフォンケーキ作りに挑戦してみてください。