アガーとは?|特徴や使い方は?ゼラチンや寒天との違い・レシピもご紹介
透明度が高く、ぷるんと弾力ある食感が魅力のアガーは、お菓子作りに欠かせない凝固剤(ゲル化剤)のひとつ。ここでは、アガーの特徴や使い方など、アガーを使う上で押さえておきたい基礎知識のほか、ゼラチンや寒天との違い、アガーを使ったおすすめレシピもご紹介します。
アガーとは?
アガーとは、カラギーナン(ツノマタ・スギノリなど紅藻類の抽出物)やローカストビーンガム(マメ科の種子の抽出物)などを原料とする凝固剤です。無色・無臭でどんな素材とも合わせやすく、透明度の高い光沢のあるゼリーを作ることができます。弾力のあるぷるんとした食感が特徴で、一度固まると常温でも溶けないため持ち運びも安心です。
※カラギーナンやローカストビーンガムはダマになりやすいため、アガーには分散剤としてブドウ糖が添加されています。

失敗しないアガーの使い方
アガーは使用方法を間違えると、ダマになったり、うまく固まらなかったり。ここでは、ポイント付きでアガーの使い方を詳しくご紹介します。
使用量の目安:水分量に対して1.5~3%
① 準備
アガーと砂糖をよく混ぜ合わせておく。

アガー単体で使用するとダマになりやすいため、あらかじめ砂糖とよく混ぜ合わせておきましょう。
② 溶かす
1)液体にアガーと砂糖を混ぜ合わせたものを徐々に加え、よく混ぜ合わせる。

一度に加えるとダマになりやすいので、少しずつ振り入れるように加えましょう。
2)火にかけ、80℃以上(軽く沸騰する程度)まで加熱し、煮溶かす。
※加熱温度はメーカーによって異なります。パッケージの使用方法に従ってください。

3)火を止め、ジュースや果汁などを加える。

・酸味の強い果汁などと一緒に煮立てると固まらなくなることがあります。加える際は火を止めてから加えましょう。
・後から加える液体が多い場合、冷えていると温度が急激に下がり、固まりにムラができてしまいます。後から加える液体は、常温もしくは人肌程度に温めておくと失敗がありません。
③ 固める
お好みの型に流し、粗熱がとれたら冷蔵庫で冷やす。

30~40℃の常温で固まるので、型に流し入れる作業は手早く行いましょう。
使用上の注意点
- ・アガーの種類によっては、ヨーグルトや乳酸菌飲料を使用すると、分離したり、固まりにくいことがあります。
- ・ゼリー用のアガーは、凝固温度が高いため、ゼラチンのように泡立てた生クリームやメレンゲと合わせることができません。
アガーとゼラチン・寒天との違いは?
液体を固める働きをもつ凝固剤には、アガーのほかにゼラチンと寒天があります。それぞれの特徴を理解し、上手に使い分けましょう。

アガー
ツノマタ・スギノリなど紅藻類の抽出物(カラギーナン)や マメ科の種子の抽出物(ローカストビーンガム)などを原料とする植物由来の凝固剤です。3つのなかで一番透明度が高く、光沢のあるゼリーを作ることができます。無味無臭で、どんな素材とも合わせやすく、ふやかす必要がないので、手軽に使うことができます。
おすすめレシピ:ゼリー、プリン、水ようかんなど

ゼラチン
牛や豚の皮や骨、魚の皮やウロコなどに含まれるコラーゲンを原料とした動物由来の凝固剤です。3つのなかでは一番融点が低く、口溶けの良さは抜群ですが、夏は常温で溶けるため注意が必要です。起泡性があることから、ムースやマシュマロなども作ることができます。
おすすめレシピ:ゼリー、ババロア、ムース、レアチーズケーキ、マシュマロ、グミなど

寒天
テングサやオゴノリなどの紅藻類を原料とした植物由来の凝固剤です。3つのなかでは一番凝固力が高く、少量でもしっかりと固まります。融点が高いため、口に入れても溶けることはなく、歯切れの良い食感が魅力。また、一度固まると暑い夏でも溶けることはありません。
おすすめレシピ:ようかん、ところてん、杏仁豆腐、みつ豆、琥珀糖など

アガー商品一覧
アガー選びの参考に、プロフーズで取り扱いのあるアガー商品を一覧にまとめました。
※標準使用量はメーカー基準の値です。
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富士商事 パールアガー8 |
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伊那食品 イナアガーL
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伊那食品 イナアガーA
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新田ゼラチン クールアガーフローズン |
アガーの使用量について
アガーはメーカーによって原料の配合が異なるため、仕上がりの食感や透明度に違いがあります。そのためレシピにアガーの指定がある場合は、他のアガーを使用すると思ったような仕上がりにならないことがあるので注意しましょう。また、指定以外のアガーを使う際は、パッケージに表示されている使用量に従いお好みの量に調整してください。
※写真は液体に対し、いずれも1.5%のアガーを使用しています。
