手作りスコーンのレシピ|簡単!基本のスコーンとアレンジ5種の作り方
イギリス生まれのスコーンは、ご家庭にある材料で手軽に作ることができる素朴なお菓子。スコーン作りにはさまざまなレシピがありますが、今回ご紹介するのは思い立ったらすぐに作れる、驚くほど簡単なシンプルレシピです。スコーンは、お好みの具材を加えたり、粉の種類を変えることで、いろいろなアレンジを楽しむことができます。まずは、基本のスコーンをマスターしましょう。
基本のスコーンの作り方
(薄力粉・強力粉)
薄力粉と強力粉の割合は4:1。重すぎず、軽すぎない、外はサクッと中はしっとり食感のスコーンに仕上がります。甘さ控えめで飽きのこない美味しさが魅力。クロテッドクリーム&ジャムと一緒に食べるのがおすすめです。
材料(約12個分)
- A スーパーバイオレット(薄力粉) 200g
- A スーパーカメリヤ (強力粉) 50g
- A ベーキングパウダー 16g
- A グラニュー糖 15g
- A 塩 ひとつまみ(0.5g)
- 無塩バター 50g
- カッテージチーズ(または水切りヨーグルト) 50g
- B 卵+牛乳 120g
- *卵1個と牛乳を合わせて120gにします。
使用する道具
抜型がない場合は、カードや包丁で三角や四角にカットしてもOK。まずは、家にある道具ではじめてみましょう。作業がしやすいように、ボールは大きめのものをご用意ください。
準備
- ・粉類すべて(Aの材料)をビニール袋に入れる。(①)
- ・無塩バターは1cm角程度にカットする。(②)
- ・Bの材料を混ぜ合わせる。(③)
- *①~③の材料はすべて冷蔵庫に入れ、30分ほど冷やしておく。
- ・オーブンは210℃に温めておく。
ボールにザルをのせてキッチンペーパーを敷く。無糖ヨーグルト100gを入れ、ラップをかけて冷蔵庫で一晩置く。
材料はすべて冷蔵庫でよく冷やしておくことが大切です。そうすることで、バターが溶けにくくなり、サクッふわっとした食感に焼き上がります。
作り方
1 Aの材料が入ったビニール袋(①)に空気を入れてふくらませ、口をねじって持ち、しっかり振って粉全体を混ぜる。
*粉全体が混ざればよいので、ふるいにかける代わりにビニール袋で振り混ぜます。
2 ボールに1と準備しておいたバター(②)を入れ、カードで切るように混ぜ合わせる。
3 バターの大きな粒は指ですり潰し、米粒の半分程度の大きさにする。
- バターが溶けないよう手早く作業します。 溶けてきた場合は、一旦冷蔵庫で冷やしましょう。
4 カッテージチーズ (または水切りヨーグルト) を加え、カードで切るように混ぜ合わせる。
5 ポロポロとした状態になったら、準備しておいたBの材料(③)を加える。
6 粉っぽさが少し残る程度まで、カードで切るように混ぜ合わせる。
ボールの底に粉がたまりやすいので、底から上下を返すように混ぜます。ここで練ってしまうと、膨らみにくくなり、食感の固いスコーンになってしまうため注意しましょう。
フードプロセッサーの場合
1~6までの工程は、フードプロセッサーでも作業することができます。
*フードプロセッサーは、連続運転ではなく、スイッチを押している間だけ作動するパルス操作を使って、生地の様子を確認しながら作業を進めましょう。
7 生地を台の上に出し、四角くまとめる。
8 カードで生地を半分に切り、重ねて、手で押してのばす作業を繰り返す (目安は5回程度)。
生地は捏ねずに切って重ねることで、層状になり膨らみやすくなります。
9 生地を厚さ2cm程度に手のひらで押さえてのばし、菊抜型 (直径5cm) で抜く。
*残った生地は寄せ集めて、再び厚さ2cmに整えて型で抜いてください。最後に残った生地は丸めて焼きます。
10 ベーキングペーパーを敷いた天板に並べ、表面に牛乳 (分量外)を刷毛で塗る。
牛乳と卵の比較
11 210℃に温めたオーブンに入れ、190℃に下げて13~15分焼く。
*焼き時間・温度はお使いのオーブンによって調節してください。
スタッフのつぶやき
基本をベースにした
5種のアレンジスコーンの作り方
基本のスコーンをマスターしたら、アレンジスコーンにチャレンジしてみませんか。ここでは、基本のスコーンをベースにした5種類のアレンジレシピをご紹介します。おやつ系に食事系、どんな具材とも幅広く合わせることができる懐の深さがスコーンの魅力です。
ドライフルーツスコーン
ドライフルーツの酸味・甘味・食感がアクセント。何もつけずにそのまま食べても美味しいスコーンです。
材料(約12個分)
- *基本のスコーンに下記の材料を追加
- A 塩 1g
- A きび砂糖 30g
- C ミックスドライフルーツ 100g
- C ラム酒 10g
準備
- Cの材料を合わせておく。
- *それ以外は基本のスコーンと同様
作り方
- 6 粉っぽさが少し残る程度になったら、Cの材料を加え軽く混ぜる。
- *工程6以外は基本のスコーンと同様
オレンジ&紅茶のスコーン
香り高い紅茶と爽やかなオレンジが絶妙にマッチ。午後のティータイムにぴったりなスコーンです。
材料(約12個分)
- *基本のスコーンに下記の材料を追加
- C アールグレイ茶葉 3g
- C オレンジピールダイス 80g
準備
- *基本のスコーンと同様
作り方
- 6 粉っぽさが少し残る程度になったら、Cの材料を加え軽く混ぜる。
- *工程6以外は基本のスコーンと同様
チーズスコーン
粉チーズのコクと塩気が食欲をそそる食事系スコーン。ハムやサーモンなどを挟んで食べるのもおすすめです。
材料(約12個分)
- *基本のスコーンに下記の材料を追加
- A 塩 1g
- C エダムパウダー(もしくは 粉チーズ) 60g
準備
- *基本のスコーンと同様
作り方
- 5 ポロポロとした状態になったら、Cの材料を加えて軽く混ぜ、準備しておいたBの材料を加える。
- *工程5以外は基本のスコーンと同様
食感が異なる
2種のスコーンレシピ
粉の種類を変えたり、生クリームを加えることで、基本のスコーンとは違う食感、味わいのスコーンを楽しむことができます。
*こちらのレシピは生地を休ませる時間があります。
ザグザグ全粒粉スコーン(準強力粉・全粒粉)
本場イギリスの小麦粉に近い準強力粉と小麦の風味が強い全粒粉を混ぜて使用。ザグザグとした食感と素朴な味わいが魅力のスコーンに仕上がります。メープルシロップをかけて召し上がれ。
ふんわり生クリームスコーン(薄力粉)
小麦粉は薄力粉のみ。バターの代わりに生クリームを使用することで、ふんわりソフトな食感に仕上がります。ミルキーでやさしい味わいのスコーンには、クリームやジャムがよく合います。
スコーンとは?
スコーンとは、小麦粉、バター、砂糖、ベーキングパウダーなどのシンプルな材料で作る、スコットランド発祥の伝統的な焼き菓子です。そんなスコーンの起源は、16世紀初頭、オーツ麦を使った円形の平焼きのパン「バノック」であったといわれています。現在のような小さな丸型になったのは、ベーキングパウダーの開発やオーブンが普及した19世紀になってから。そして、今ではイギリス人にとって欠かすことのできないお菓子になっています。
イングリッシュスコーンとアメリカンスコーンの違いは?
スコーンといえばまず思い浮かぶのがイギリス式のスコーンですが、カフェのレジ横などには、アメリカ式のスコーンが並んでいることも。ここではイギリス式とアメリカ式、2つのスコーンの違いについてご紹介します。
イングリッシュスコーン
甘さ控えめの生地で、単体で食べるよりもクロテッドクリームやジャムを添えて食べられることが多い。一般的には丸く小ぶりなサイズで、サクほろっとした食感です。
アメリカンスコーン
単体で食べることが前提で、しっかりとした甘さがあり、チョコやナッツなどのフィリングが入っていることが多い。一般的には三角形で、食べ応えのあるサイズです。
スコーンとクロテッドクリーム
イギリスでは、スコーンは手で割って、クロテッドクリームとジャムをのせて、紅茶とともにいただきます。この組み合わせは「クリームティー」と呼ばれ、ティールームの定番メニューです。そんなスコーンに欠かせないクロテッドクリームとは、どんなクリームなのでしょうか。
クロテッドクリームとは?
イギリス南西部に伝わる伝統的なクリームで、一般的には、脂肪分の高い牛乳を弱火で煮詰めて、表面に固まった乳脂肪分を集めて作られます。乳脂肪分はバターと生クリームの中間の60%前後。バターよりはあっさりとしていて、生クリームよりは濃厚な味わいです。
クロテッドが先か?ジャムが先か?
スコーンの保存と温め方
食べきれなかったスコーンは、冷凍庫での保存がおすすめです。スコーンは匂いが移りやすいため、ひとつずつラップで包み、密封できる保存袋に入れて冷凍庫へ。保存期間は2週間が目安。食べる際は、ラップをしたまま電子レンジで軽く解凍し(中心が温まる程度)、ラップを外してオーブントースターで温めてください。焼きたての美味しさは格別ですが、正しく保存して温め直すことで、いつでも美味しいスコーンを楽しむことができます。