フルーツサンドのレシピ・作り方|美しい断面のコツは並べ方と切り方にあり
ひと昔前まではフルーツパーラーや純喫茶で食べるイメージが強かったフルーツサンド。今ではフルーツサンドを販売する専門店なども増え、ぐっと身近な存在に。また、店頭に並ぶフルーツサンドはどれも色鮮やかで、美しい断面に思わず目を奪われてしまいます。そんなフルーツサンドを自分でも作れたらと思ったことはありませんか。一見難しそうに見えるフルーツサンドですが、コツさえつかめば意外と簡単に作ることができます。ここでは、フルーツサンドの作り方を、最大の魅力である「断面」にスポットをあててご紹介します。
フルーツの並べ方と切り方について
美しい断面のフルーツサンドにするためのポイントは、フルーツの並べ方とカットの仕方にあります。まず、パンをどのようにカットするのかを決めましょう。カットの仕方が決まったら、カットするライン上にフルーツがきれいに見えるようバランスよく配置します。また、サンドするフルーツの形状によっても仕上がりが変わってくるため、フルーツは丸ごと使うのか、それともスライスして使うのかも予め決めておきます。ここでは、いちごを使った4つのパターンを例に、フルーツの並べ方と切り方についてご紹介します。
斜め半分にカット
サンドイッチの定番、三角サンドイッチ。薄くスライスしたいちごを対角線上に並べ、斜めにカットします。フルーツはスライスすることで食べやすくなり、挟むクリームの量も少なくてすみます。
斜め十字にカット
いちごは丸ごと使用し、真ん中にひとつ、残り4個は四隅に向かってとがった方を外側にして配置します。まず対角線上でカットし、さらに半分にカット。カット面が増えることで、フルーツの存在が際立ち、華やかな印象に仕上がります。
三等分にカット
縦半分にカットしたいちごを横2列に並べ、三等分にカット。縦半分にカットしたいちごを使用しているため、いちごの断面は半円になります。カットするライン上にいちごのいちばん大きな部分がくるように配置するのがポイントです。
※三等分と同様の考え方で、いちごを中央に並べ、二等分にカットすることもできます。
縦横十字にカット
いちごは丸ごと使用し、三等分と同様、カットするライン上にいちごのいちばん大きな部分がくるように配置します。まず、二等分にカットし、さらに半分にカット。見た目のかわいさと食べやすさから人気のキューブ型サンドイッチです。
"丸"それとも"三角"?
いちごの断面は横にカットすると丸くなり、縦にカットすると三角になります。このようにフルーツはカットする位置で見え方が異なるため、フルーツを並べるときには、その点も考慮しながら配置しましょう。
カットする位置に印をつけよう
せっかくカット面を意識してフルーツを並べても、カットする際になって切る位置を間違ってしまっては元も子もありません。斜め半分にカットする場合や三等分にカットする場合は、ラップの上からカットする位置にペンで印をつけておくと失敗がありません。
おすすめのフルーツについて
フルーツサンドにはさまざまなフルーツを使うことができますが、水分が多いフルーツはサンドイッチが水っぽく食感が悪くなるため不向き。いちごやバナナ、キウイ、ぶどうなど、カットしたときに水分がでにくいフルーツがおすすめです。
また、若いフルーツは固くて甘みが少なく、熟しすぎているとサンドイッチが崩れやすくなるため、フルーツは食べごろの新鮮なものを使いましょう。また、みかんや黄桃、パイナップルなどのフルーツ缶詰を使う場合は、キッチンペーパーで水分をしっかりと取り除いてから作業にとりかかります。
おすすめのパンについて
フルーツサンドには、角型食パンが使われるのが一般的です。食パンは、厚すぎるとパンの存在感が強くなり、フルーツやクリームの味が引き立たなくなります。逆に、薄すぎるとパンがフルーツやクリームの重みに耐えられず、サンドイッチが崩れやすくなる原因に。そのため、8枚切りがおすすめです。
また、リッチでふんわりしたパンは、フルーツやクリームとの相性が良く、しっとりとした食感に。適度に塩気のあるシンプルなパンは、フルーツやクリームの甘さを引き出し、さっぱりとした味わいが楽しめます。パンの種類によって、フルーツサンドの味や見た目も変わるため、いろいろ試してお好みのパンを見つけてみてはいかがでしょうか。
おすすめのクリームについて
フルーツとパンをつなぐ重要な役割を果たすクリーム。ここでは、主役のフルーツを引き立たせる3種のクリームをご紹介します。
※いずれのクリームも甘さ控えめの配合になっているため、甘さはお好みで調整してください。
基本のホイップクリーム
生クリームにコンデンスミルクを加えた基本のホイップクリーム。どんなフルーツとも相性が良く、ミルキーでやさしい味わいです。
[材料(作りやすい分量)]
- ・生クリーム(45%)200g
- ・コンデンスミルク 30g
※グラニュー糖を使用する場合は15g
[作り方]
- 1)ボールに生クリームを入れ、氷水に当てながら7分立てまで泡立てる。
- 2)1にコンデンスミルクを加えて、しっかりとツノが立つ8~9分立てまで泡立てる。
マスカルポーネクリーム
生クリームに同量のマスカルポーネを混ぜたクリーム。マスカルポーネは酸味が少なくコクがあるため、酸味のあるフルーツによく合います。
[材料(作りやすい分量)]
- ・生クリーム(45%)100g
- ・グラニュー糖 8g
- ・マスカルポーネ 100g
- ・はちみつ 8g
[作り方]
- 1)ボールに生クリームとグラニュー糖を入れ、氷水に当てながら7分立てまで泡立てる。
- 2)別のボールにマスカルポーネとはちみつを入れ、ゴムベラで混ぜる。
- 3)2に1を加えて混ぜ合わせ、しっかりとツノが立つ8~9分立てまで泡立てる。
ヨーグルトクリーム
生クリームに水切りヨーグルトを加えて作るクリーム。甘みの強いフルーツと相性が良く、さっぱりとしたクリームがフルーツの美味しさを引き立てます。
[材料(作りやすい分量)]
- ・生クリーム(45%)140g
- ・グラニュー糖 18g
- ・水切りヨーグルト 60g
[作り方]
- 1)ボールに生クリームとグラニュー糖を入れ、氷水に当てながら7分立てまで泡立てる。
- 2)1に水切りヨーグルトを加えて混ぜ合わせ、しっかりとツノが立つ8~9分立てまで泡立てる。
クリームは固めがベスト
乳脂肪の低い生クリームはダレやすいため、フルーツサンドには向いていません。フルーツサンドに使う場合は、乳脂肪分が40%以上の生クリームを選び、しっかりとツノが立つ8~9分立てまで泡立てます。また、生クリームは温度が高い状態で泡立てると、キメが粗く分離しやすくなるため、氷水にあてながら泡立てましょう。
ミックスフルーツサンドレシピ
カラフルな4種のフルーツが入ったフルーツサンド。断面をイメージしてフルーツをバランスよく配置することがポイントです。
材料(1人分)
- ・食パン(8枚切) 2枚
- ・お好みのクリーム 100g
- ・いちご 2個
- ・キウイ 1/3個
- ・バナナ 1/3本×2
- ・黄桃(缶詰)1/4個×2
準備
- ・フルーツをカットし、キッチンペーパーで水気を拭き取る。
- ・食パンの耳をカットする。
作り方
- 1)食パンの表面にクリームを塗る。
- 2)食パンの上にフルーツの中心が対角線上になるよう並べる。
- 3)フルーツの隙間を埋めるようにクリームを重ねる。
- 4)もう一方の食パンを重ね、フルーツとクリームがなじむよう手のひらで軽く押さえる。
- 5)ラップでしっかりと包み、冷蔵庫で1~2時間ほど冷やす。
冷やすことでクリームが固まり、また、パンが適度な水分を吸い取ってくれるので、カットしやすくきれいな断面になります。 - 6)対角線上にカットし、さらに半分にカットする。
※ラップはそのままでも、外してもどちらでもOK。やりやすい方でカットしてください。
包丁はお湯で温めて水分を拭き取ってから使用すると、スムーズにカットすることができます。また、カットするたびに包丁についたクリームを拭き取ることで、断面がきれいに仕上がります。
フルーツサンドは、フルーツとクリームとパンだけで作れるとてもシンプルなおやつ。しかし、フルーツの種類やカットの仕方によって、様々なバリエーションを楽しむことができます。そして、自分のイメージ通りの断面に仕上がったときの喜びは格別。美味しくて目でも楽しめる魅力いっぱいのフルーツサンド、ぜひご家庭でもお試しください。